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- 経営を強くする
なぜ中期計画は「無理な数字」でつくるべきなのか
目次
経営計画は3つの時間軸でできている
経営計画書には、長期事業構想書、中期5カ年計画、
そして短期事業計画という3つの計画が存在します。
長期事業構想書には、会社が長期的にどの方向へ向かうのか、
会社の社会的存在理由、社会に対して会社が担う役割などが書かれています。
中期5カ年計画では、来期の計画に加えて、
5年後の数字を具体的にシミュレーションしていきます。
そして短期事業計画は、直近1年の具体的な行動計画です。
今回は、この中で最も社長を悩ませる
「中期5カ年計画」について書いていきます。
中期計画づくりで社長がぶつかる壁
ウィルウェイの経営計画書を見た社長からは、よくこう言われます。
「来期の経営さえおぼつかないのに、5年後なんてどうなるかわからないよ」
その気持ち、よくわかります。
長期事業構想書は、長期的なビジョンの観点から
「どんな社会的使命を担う組織を目指すか」
を考えて決めることができます。
しかし5年後のことを、しかも具体的な数字を入れてつくるとなると、
考えれば考えるほどわからなくなってしまうものです。
あえて「売上倍増」というルールを設ける理由
そこで、中期5カ年計画をつくる時には、基本的なルールがあります。
それは「5年後の数字は売上倍増、200%の数字で計画する」ということです。
「200%!? 今の2倍の売上!? そんなの無理だよ」
これも、よく言われます。無理なことは百も承知です。
しかし、なまぬるい目標では、社長が本気になることはありません。
社長が本気にならなければ、社員が本気になることもないのです。
「今期の2%成長が来期の目標で、さらに次の年は2%成長して……」
という程度の中期目標では、誰も本気になりません。
そもそも、なぜ「無理」だと感じるのでしょうか。
それは、今までと同じコト(事業)を、同じヒト(考え方)で、
同じやり方で達成しようとしているからです。
今と違うやり方で考えることで、可能性はいくらでも広がっていきます。
倍増という数字は、今のやり方の延長線上では絶対に届きません。
だからこそ、やり方そのものを見直さざるを得なくなるのです。
そして、これこそが中期5カ年計画の本当の目的です。
成長率の低い目標では、社内に改革は起きません。
中期計画は、数字を達成することが目的ではなく、
社内に改革を起こすことが目的なのです。
達成できるかできないかは、実は問題ではありません。
大風呂敷を広げてでも夢のある計画にする
社長が先頭に立って、会社のあらゆる可能性を模索し、
「5年間でこの中期計画に挑戦する!」という姿勢を数字で表すこと。
これが、中期5カ年計画を立てる最も重要な理由です。
夢のある会社にするためには、できるかできないかではなく、
どうしたらできるかだけを考え続け、行動し続けることです。
中期計画で示すべきは、達成できるかどうかではありません。
どこを目指すのか、その目的地を示すことです。
そして、目指す目的地は魅力的であればあるほどいい。
目的地が魅力的であれば、そこに向かう社員の足取りも自然と変わってきます。
社員は自分の人生をあなたの会社に賭けています。
その期待に応えるためにも、
社長が夢のある会社の未来の計画を立てずに、
誰がその大切な仕事をするのでしょうか。
未来は誰にもわからない。未来は社長だけが創造できる。
未来の計画は、達成できるかどうかはやってみないとわかりません。
しかし、わかっていてほしい大切なことがあります。
それは、計画したこと以上の成果が出ることはほとんどない、ということです。
つまり、計画なき経営に明るい未来は訪れないのです。

