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成功の囚人になるな!〜「常識」を疑う〜
目次
成功の囚人とは何か
「成功の囚人」とは、
成功の大小に関わらず、過去一度でも成功を体験した者は、その成功体験に囚われてしまい、思考と行動が固定化して動けなくなってしまうというもの。
この「成功の囚人」の厄介なところは、本人に「囚われている自覚がない」という点だ。
気付いたときには競合に追い抜かれ、社員のモチベーションが下がり、売上も利益も伸びなくなる。
こうして会社はゆっくりと衰退に向かう。
だからこそ、経営者は常に“成功を疑う姿勢”を持たねばならない。
以下では、その理由と実践方法を解説する。
なぜ「成功=安全」になりやすいのか
企業がある程度の成功を収めると、安心感が生まれる。
一定の売上、顧客、体制――。それらが安定し、「これでいい」「現状維持でいい」と思いたくなる心理が働く。
だが、その「安心」「慣れ」が、最大のリスクになる場合がある。
- 昨年と同じやり方で十分だと思う
- 業界の当たり前に疑問を持たない
- 新しい挑戦を後回しにする
――そんな“慣れ”が、環境変化の激しい今、命取りになる。
“最近うまく回っているから大丈夫”という考えは、実は「成功の囚人」への第一歩だ。
成功体験は貴重だ。だが、それを過信し盲信するのは危険だ。
「常識」を疑うことが、会社を守る武器になる
● なぜ今、疑うことが重要か
日本の中小企業の多くは、昔からのルールや慣習で動いてきた。
その「常識」は、経営の基盤であり、判断基準でもある。しかし、社会や市場が変化する中で、その常識が足かせになることが増えている。
たとえば、顧客の価値観やニーズが変わる――。
技術革新、情報流通の加速、競合のビジネスモデルの変化――。
古いやり方がもはや通用しない時代に入っている。
そのとき、「昔だから」「業界ではこうだから」という常識に縛られていては、新しい価値を生むどころか、取り残される。
だからこそ、経営者は常に「このやり方で本当に大丈夫か?」と自問し、「本当に価値を提供できているか?」を問い続けなければならない。
● 常識を疑って新しい可能性を探る
常識を疑うとは、否定ではない。むしろ、本質を見極め、「何が変わり、何が大事か」を見極める行為だ。
以下のような問いを自らに投げかけるとよい:
- 「これまでのやり方は、お客様や社員にとって本当に意味あるか?」
- 「本当にこのままで成長し続けられるか?」
- 「他社がやっていないことで、自社にしかできないことはないか?」
こうした問いが、新たな戦略、新たな価値、新たな文化を生み出す。
成功に甘えて安住するのではなく、常に現状を疑い、新しい可能性を模索する。
小さな会社だからこそ、常識を破るべき理由
中小企業は大企業と違って、組織の柔軟さがある。
- 意思決定が速い
- 柔軟に方向転換できる
- 小回りが利く
この強みを活かすためには、固定観念や過去の成功体験に縛られず、変化に対応する必要がある。
むしろ、大企業以上に「常識を疑う力」が問われる。
失敗を恐れず、小さくても良いから挑戦を続ける――。
それが、「成功の囚人」からの脱却であり、小さな会社が生き残り続けるための条件だ。
経営者が今すぐやるべき3つのアクション
① 「アタリマエ」を棚卸しする
「うちのやり方」「この地域のやり方」「この業界の常識」――。
まずは、これら当たり前と思っていることをリストアップする。
そして、それぞれに対して「本当に必要か?」「今も通用するか?」を問い直す。
棚卸しとは、過去のやり方を否定するためではない。
“使えるもの”と“手放すべきもの”を見極めるためだ。
② 小さくても試してみる仕組みを作る
新しいやり方やアイデアに、すぐに大きな投資をする必要はない。
まずは、小さく、安く、試せる形でチャレンジする。
小さな改善、小さな実験、小さな変化――。
成功すれば展開すればよく、うまくいかなければ見直せばよい。
その仕組みを社内に作ることで、「挑戦する文化」が育つ。
③ 社員と一緒に「常識を疑う習慣」をつくる
経営者ひとりで変えるのは難しい。
社員も巻き込んで、
「なぜこうしているか?」を問い直す習慣を作る。
会議の場、朝礼、昼礼、教育の場――。
みんなで問い、改善し、動く。
それが、小さな会社をしぶとく、強くする方法だ。
成功の囚人にならない会社は、いつでも進化し続ける
「成功=ゴール」ではない。成功は、ただの通過点だ。
過去を否定せず、しかし過去に固執せず、
常識を疑い、学び続け、挑戦し続ける。
その覚悟があれば、小さな会社でも、100年続く会社の土台が築ける。
“安定”という檻に閉じこもらず、自由に、未来へ飛び立つ。
それが、真の意味で「強い会社」の姿だ。
成功の囚人にならず、未来の可能性を広げよ。
中小企業の社長よ、常識を疑え。そして進化を続けよ。

