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【 塾生インタビュー@永嶋様 】環境整備について


ーお客様からの声

介護業界の課題を解決し、その方法を発信できるようになる


 

社会福祉法人永寿荘
副理事長 永嶋 正史様

ーProfileー

埼玉県さいたま市に本社を置かれています。もともと江戸時代から続く呉服屋からスタートされ、5代目となる理事長が「少子高齢化が進むなかで、国の課題の解決に貢献したい」と、地域のみなさんが安心して暮らせるようにするための手段のひとつとして2002年社会福祉法人を設立されました。For the Community -地域を元気に笑顔をつなぐ-を法人missionとし、介護、保育、教育、障がい、カフェの事業を展開しています。数百年もの間、地域の方々のサポートをされております。

永嶋副理事が100年塾に入塾され、経営計画書による経営のスタートとともにモノではなく人が商品の業界のため、一人ひとりの職員を磨き上げていかなければ質の高いサービスは生まれないとの考えから、特に社員教育に力を入れられております。

 

 

▷環境整備を導入したきっかけは

2014年8月に行われた研修に初めて参加したのが100年塾との最初の出会いです。ただ、その後すぐに入塾はしませんでした。きっかけはその4年後に「経営計画書をしっかり作りましょう」と幹部から提案があったことです。はじめは我流で作成していたのですが、その過程で「もっとしっかり学ぶべきではないか」と思うようになりました。なので18年冬、入塾説明会に参加しました。その時に環境整備された社内を見学し「素晴らしい会社だ」と驚いたと同時に「ウチでできるかな」と不安になったのを覚えています

▷環境整備の効果は

まず入塾1年目は経営計画書にしっかり作ることに集中したので、環境整備を本格的に進め始めたのは2年目からです。弊社は事業所が多いので、いっきに環境整備を行ってもうまくいくとは思っていませんでした。どこかでモデルケースをつくり、それを横展開する方法を考えていました。まずは保育部門でモデルケースをつくろうと、環境整備に取り組みたいかどうか希望を取りました。すると全園が手を挙げてくれたんです。なので全ての保育園に導入し、その後に介護部門にも取り入れていきました。

 

△環境整備やるぞー!と意気込みバッチリの皆様

 

▷環境整備の効果は

環境整備が社内の価値基準の軸になったことが、かなり大きいです。弊社は介護士や看護師、相談員、理学療法士、保育士などさまざまなジャンルの専門職が働いており、それぞれ学んできた環境が違います。なので、お互いにどうしても考え方がぶつかってしまう場面がありました。しかし、同じ環境で環境整備について勉強したことで、価値観や考え方のズレがなくなったと感じています。

また、「環境整備をすることは良いことだ」「正しいことだ」という職員の気持ちが強くなっていると思います。それは私が「遠慮せず、気兼ねなく取り組んでほしい」と伝えているからかもしれません。実際、職員は楽しそうに相談したり考えたりしながらやってくれています。

 

▷環境整備の講義を受けていない職員への影響は

金村さんの講義を受けた職員がその方法を伝えているので、受講していない職員も実践できています。点検の担当者や点検に同行する職員をローテーションするなど、未受講者も理解できるような取り組みを進めています。

 

▷昨年開園した保育園の状況は

保育園部門の中では、1番環境整備が進んでいると思います。それは私が点検を月1回の頻度で実施しているからだと思います。それに伴い、職員とのコミュニケーションが増えました。点検後には職員が「次は満点を取るぞ」という気持ちになっているし、実際、満点を取れると喜ぶようになりました。

「開園1年目の忙しい時期になぜやらなくてはならないのか」という声も挙がりましたが、違う場所から集まった職員が講義を受けて「やってみよう」と前向きになってくれました。1年目から取り組むことにこそ意味があり、それが文化になるのだと感じています。

 

△特別養護老人ホーム今羽の森

 

▷整理整頓の段階で大切にしたことは

とにかく思い切ることです。ある介護施設は、さまざまなモノを段ボールで倉庫に収納していました。「段ボールはやめてほしい」と指示を出すと、「全てを収納できる数のケースを買うにはお金が掛かる」と気を遣われました。しかし、そこで遠慮させないよう「どんどんやってほしい。お金も気にしなくていい」と伝えました。その結果、パッカー車4台分のモノが整理整頓でき、倉庫内がかなり整いました。ほかの施設では、こういうふうに思い切り環境整備にとりくんで成果が出ていました。その前例があったので、今回も迷わずに進められました。

 

▷TTPツアーズの収穫は

自分たちにとって「改善したつもりがなかったところ」を、訪問された皆様が「改善したところ」と受け取った点です。このように、自分たちが普段意識できていないポイントに気付くことができました。介護や保育といった職種は、第三者から評価される機会がほとんどありません。そもそも評価するのが難しいという面もあります。ですが、TTPツアーズで「これ良いですね」と第三者から言われ、とても有意義な時間を過ごせました。

また、環境整備のレベルが格段に上がりましたし、まだ取り組んでいない事業所にとっても刺激になりました。ここ最近は新型コロナウイルスの影響で地域の方々らとの交流ができていません。今後、こうした方々が環境整備を進めた事業所を見て、どういう反応をしてくれるのか楽しみです。

 

▷職員の意識も変わったと聞きました

私が「もっとできる」と感じていたチームがあったのですが、そのチームのリーダーは「もうこれ以上無理。ほかにどこをやればいいの」と死にそうな顔をしていました(笑)。ですが、そのリーダーはそこからさらに環境整備に取り組んだ上、TTPツアーズを経て自信を持ったようです。実際、TTPツアーズの際は、胸を張って質問に答えていました。こうしたリーダーの存在はとても大きかったです。

 

△初開催TTPツアーズ後の集合写真

 

▷これからの展望は

全ての事業所に導入したいと考えています。業種や人数、環境が異なるため、これまでは「うちはこうだから」という声が多く聞かれました。しかし、全事業所に導入することで環境整備を入り口に本当の意味で学び合えると思っています。そうすれば事業所間の横のつながりが生まれ、相乗効果が出てくると期待しています。

 弊社が介護業界の課題を解決し、その方法を発信できるようになりたいとも思っています。介護に関わる人材は、2040年には42万人不足すると言われています。いくら技術が進展しても人口が減り続けている状況では、この差を埋めることは不可能です。そのため、いかに自分たちの生産性や効率性を高めるかが鍵となり、これを後押ししてくれる環境整備は間違いなく必要です。まずは弊社が発信し、業界の課題を解決していく取り組みの輪が広がってくれたら、と願っています。

 


永嶋副理事インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。

 

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