早いもので、社長になってから30年目を迎えます。 最初の11年間は、社長の仕事や会社経営のいろはも知らないまま、我流経営を続けていました。 ビジネスが成功した時期も2度3度あり、年商は5億円を超え驚くほど儲かった時もありました。
でも、成り行きの我流経営でしたから、その成功が続くことはなく、いつも不安定な経営を続けていました。さらに組織として成り立っておらず、社長と社員との関係性も悪かった。 そんな経営状態を11年間繰り返しながら、自分の経営者としての能力の限界を感じました。 『自分には社員をまとめながら事業を大きくする社長の能力がない』と。
そんなことを考えながら、事業を縮小しようとしていた時に、経営の原理原則と言われる『経営計画書』と『環境整備』を使った経営方法に出会いました。まだ30代半ばと若かった私は、強い経営をするためにも経営の原理原則を学ぶことを決心しました。
経営計画書には、業績をアップする攻めの方針はもちろん、会社を強くする守りの方針も書かれています。 経営とは毎年同じことを9割繰り返しています。そのため経営計画書に書かれていることを社員と一緒に繰り返し繰り返し実践することで、社員とのコミュニケーションも良くなり、会社の雰囲気も変わり、業績をはじめとした会社の経営状態も良くなりました。
さらに驚いたことは経営計画書の経営をはじめたことで、不安定な経営状態から卒業できたことです。
毎年決算前に来期の経営計画書をつくります。今期の手帳をベースに、来期の方針を練り上げることで、これまで単発で終わっていた成功が今では繰り返すことができています。私のような能力がない社長でも、このような変化の激しい時代環境の中でも、過去最高益を出し続けられているのは、経営計画書による経営のおかげです。